データ型の変換 ― テキスト・整数・小数・日付・ロケール指定

💡 この記事で解決すること

Power Queryではすべての列に「データ型」があります。 型が正しくないと、計算・フィルター・並べ替えが意図通りに動きません。 この記事では型の確認方法、変更方法、よくあるトラブルと対処法を解説します。

データ型とは? なぜ重要なのか

Excelのセルは「見た目の書式」と「中身のデータ」が別々に管理されていますが、Power Queryではもっと厳密です。 列ごとに「この列はテキスト」「この列は整数」「この列は日付」という型が設定されており、型が合わないと操作がエラーになります。

例えば「金額」列がテキスト型のままだと、合計や平均の計算ができません。 「日付」列がテキスト型だと、年や月の抽出ができません。 データを取り込んだ直後に型を正しく設定するのが鉄則です。

型の確認方法

各列ヘッダーの左側にアイコンが表示されています。これがその列のデータ型です。

アイコンデータ型M言語の型名用途
ABCテキストtype text文字列全般。商品名・住所・コードなど
123整数Int64.Type小数点のない数値。個数・ID・年齢など
1.210進数type number小数点のある数値。金額・比率など
📅日付type date年月日
🕐日付/時刻type datetime年月日+時刻
T/FTrue/Falsetype logical論理値

型の変更方法

方法1:列ヘッダーのアイコンをクリック 列ヘッダー左のアイコン(ABCや123)をクリック → ドロップダウンから変更先の型を選択。
最も手軽な方法です。
方法2:ホームタブ →「データ型」ドロップダウン 列を選択 → ホームタブ →「データ型: ○○」の▼ → 変更先の型を選択。
複数列をCtrl+クリックで選択してから一括変更も可能です。
方法3:右クリック →「型の変更」 列ヘッダーを右クリック →「型の変更」→ 変更先の型を選択。
方法4:「データ型の検出」で自動判定 ホームタブ →「データ型の検出」。データの中身からPower Queryが型を自動推測して一括設定します。
CSVの取り込み時に自動で適用されることも多いです。

「ロケールを使用して変更」― 日付の形式が違うとき

操作手順 列ヘッダーを右クリック →「型の変更」→「ロケールを使用...」→ ダイアログで「データ型」と「ロケール」を選択。

海外から届いたデータで日付が「03/21/2026」(月/日/年)形式になっている場合、通常の日付型変換では正しく認識されません。 「ロケールを使用して変更」で「英語(米国)」を選択すると、MM/DD/YYYY形式として正しく解釈されます。

日本形式(2026/03/21)なのに日付型に変換できない場合は「日本語」ロケールを明示的に指定してみてください。

「型の変更」ステップの置き換え確認

型を変更すると、多くの場合「現在のステップの置換」か「新しいステップの挿入」かを確認するダイアログが出ます。

「現在のステップの置換」:既存の「変更された型」ステップに今回の変更を統合します。1つのステップで複数列の型変更をまとめる場合はこちら。

「新しいステップの挿入」:新しいステップとして追加します。型変更の操作を分けて管理したい場合はこちら。

💡 データ取り込み時に「変更された型」ステップが自動追加されることがあります。 これはPower Queryの自動型検出によるもので、意図しない型になっていることもあります。 自動生成されたステップも必ず確認し、間違っていれば修正してください。

よくあるトラブル

数値列をテキストにしたい場合(商品コード「001」が「1」になる問題): 「001」のような先頭ゼロ付きのコードは数値型にすると「1」になってしまいます。 この列はテキスト型にする必要があります。型変換のタイミングは「できるだけ早い段階」が鉄則です。 一度数値型になってしまうと先頭ゼロは消えて復元できません。

日付型への変換で「Error」になる場合: 「2026年3月21日」「R8.3.21」のような和暦・日本語表記はそのままでは日付型に変換できません。 テキスト操作(置換・抽出)で「2026/03/21」形式に整形してから型変換する必要があります。

⚠️ 型変換は取り戻せない場合があることに注意してください。 テキスト「001」→ 整数「1」→ テキスト「1」のように、一度失われた情報は戻りません。 先頭ゼロを保持する列・テキストとして扱うべき列は、最初にテキスト型を明示的に設定してください。

まとめ

データ型の設定はPower Queryのほぼすべての操作の前提です。 取り込み直後に型を確認・修正するのを習慣にしてください。 列ヘッダーのアイコンクリックが最速、海外日付にはロケール指定、先頭ゼロにはテキスト型を先に設定するのがポイントです。